はじめに


 本「デジタルメディアテキストブック」は,“紙”によるテキストである「CによるCGレイトレーシング」(サイエンス社)をベースに,デジタル化の効果を活用し,読者の理解を容易にするものとして開発したものです.次元CGは空間図形を扱うため,その解説には“アニメーションなどの3次元CG 効果を発揮します.さらに光学的モデルやアルゴリズムの理解には“シミュレーション”が効果的です.また,理論とプログラミングの実際の間を埋め るためには実際に動作する“ソースプログラム”を示すことが有効です.本デジタルメディアテキストブックはこれらの機能を装備したものであり,次元CGの理論からプログラミングの実際までを効果的に学べるものとしてあります.そのため,CGの概要だけ知りたいという初学者はもとより,新しい表現法をインプリメントしたいCGクリエータや,CGツール開発者にとっても最適な内容となっています.  前述の紙・テキストは,ほぼ10年前に執筆したものであり,解説したレイトレーシング技法は,当時は“高価”な手法でしたが,コンピュータ能力の向上と共に,現在では当然のように利用される手法となっています.そのため読者も絶えること無く現在に至っており,本デジタルメディアテキストブックがさらにCG 技術の普及に貢献するものと確信しています.

2000 10
千 葉 則 茂
村 岡 一 信

 

 

 デジタルメディア テキストブック「3次元CGシリーズ」−レイトレーシング法の実際− は,岩手大学工学部情報システム工学科の千葉則茂教授,村岡一信助教授,および,株式会社サイエンス社のご協力により開発したものです.

2000 10
株式会社ジェーエフピー